5.タイ南部の知識

ビーチリゾートやマリンスポーツも盛んで「アンダマン海の真珠」と称され世界有数のリゾート地として知られるプーケット、切り立つ石灰岩の岩壁と熱帯のジャングルに抱かれた秘境のビーチリゾートして密かに話題のクラビ、シュノーケリングやダイビングスポットとして世界中のダイバーから注目を集めるランタ島、石灰岩の岩山や珊瑚礁の島々が印象的なトラン、風光明美な多島海が魅力のパンガー、ダイバー憧れの地、シミラン諸島を有するカオラックなど、海沿いのエリアに関する基礎知識を学ぶことができます。

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別名「アンダマン海の真珠」、世界有数のリゾート地プーケット

プーケット島はタイ南部のアンダマン海に面するタイ最大の島です。エメラルドの海と真っ白な砂浜の美しさから「アンダマン海の真珠」とたとえられています。島内にはタイならではのエンターテイメントやショッピングなどが楽しめる新たな施設が次々とオープンしています。プーケットタウンと呼ばれる旧市街にはレトロな街並みが広がり、モントリ―通り界隈には、1932年に設立されたプーケット最古の郵便局で、唯一の公共施設があります。現在では切手の博物館として利用されており、向かいにはTATプーケットオフィスがあります。また、ラッサダー通り界隈はモダンエリアで自転車やバイクのレンタルショップ、眼鏡屋などあります。プーケット最古のタボーン・ホテルもあり、ロビーの一角にはプーケットの歴史的な写真や骨とう品が展示されています。ラン・ヒルと呼ばれる丘からはプーケットタウンや湾を一望できます。プーケットが中心となりタイ全土に広がったプーケット・ベジタリアン・フェスティバルでは、プーケットに住む中国系の人々が9日間身を清めるために10か条を遵守し魂を清めます。

プーケットのビーチ

美しく個性的なプーケット島のビーチ

プーケット島西岸には、個性的で表情豊かなビーチが連なっています。いつも賑やかで昼も夜も楽しめるパトン・ビーチや高級リゾートが建ち並ぶバンタオ・ビーチをはじめ、海洋国立公園に指定され、珊瑚礁でのシュノーケリングやキャンプもできるナイヤン・ビーチ、マイカオビーチは14キロメートルにわたり砂浜が続きプーケット島で最も砂浜の距離が長いビーチです。ソンクラーン(タイの旧正月に当たる4月)の時期になるとウミガメをビーチに人工的に放つ放流祭「タートル・リリース・フェスティバル」が開かれます。また、プーケット島の最南端に位置し、夕陽がタイで最も美しいといわれるナイハーン・ビーチなど、どのビーチも海はエメラルド色に輝き、「アンダマン海の真珠」とたとえられるのも納得の美しさです。

バンダオ・ビーチの様子

ビーチだけじゃない、プーケットで文化や歴史、エンターテイメントを楽しもう

様々な異文化が融合して現在に至るプーケットは、文化や歴史に触れられる施設やカメラ片手に是非訪れたい見どころスポットが島の至る所にあります。ワット・プラ・ナン・サンは旧市街地のタランの交差点近くにある、約250年前に建てられたプーケット最古の寺院です。プーケットがビルマ(ミャンマー)の侵略を受けていた頃、砦として使用されていました。本堂にはスズで造られた大きなブッダが3体祀られています。約25万坪の敷地に豊富なアトラクションが揃う「プーケット・ファンタシー」はカマラビーチ沿いにあり、約150名の出演者と30頭の象が繰り広げるショーは、時にはコミカル、時にはゴージャスで圧巻の見応えです。また、パトンビーチの近くにはプーケット・サイモンキャバレーがあります。ここではタイ名物のニューハーフショーを鑑賞することができ、ステージでは華やかさだけでなく、歌あり、ダンスあり、笑いありの質の高いものです。ショーが終わるとニューハーフの面々がステージから降りてきて記念撮影に応じてくれます。

プーケット・ファンタシー

南国の小島で静かにのんびりと過ごす

コーラルブルーの海の向こうに連なるいくつもの小さな島々。南国ライフをのんびり静かに楽しみたいなら、美しい白い砂浜で有名なロン島や、ビーチの近くにサンゴ礁があり、シュノーケリングスポットとして知られているコーラル島など、少し足を伸ばして離島へ出かけるのもおすすめです。プーケット東側にあるランヤイ島は、雨季でも海が穏やかで泳ぐことができます。カヌーやサイクリング、ミニゴルフなどのアクティビティーが充実しています。島には真珠の養殖所があり、見学のほか直売店では購入することもできます。陸から離れているため透明度も高く、プーケットからスピードボートで約25分で到着するヤオノーイ島では、地元住人の家にホームステイすることもできます。

ランヤイ島

大人の洗練されたリゾートステイが堪能できるサムイ島

サムイ島は、タイ湾に浮かぶタイで3番目に大きな島で「ココナッツ・アイランド」と呼ばれています。環境に配慮した開発が条例によって定められているため、その大自然と調和した、大人の洗練されたリゾートステイを心ゆくまで堪能できます。島内には、アジアらしい活気に満ちたサムイ島の玄関口である港町ナートン・タウンなどがあります。ボプット・ビーチの海岸通りにあるフィッシャーマンズビレッジは、レストランやショッピングスポットなどが建ち並ぶサムイ島の人気スポットです。

サムイ島

個性的なビーチの数々

サムイ島東岸は、さらさらとしたパウダーサンドのビーチが連なります。のんびりできてヨーロピアン御用達といわれるラマイ・ビーチはサムイ南東部に位置し、約2キロメートル続くビーチです。このビーチにあるヒンター・ヒンヤイは、「おじいさんの岩」「おばあさんの岩」と呼ばれる奇岩で、記念撮影の場所として人気です。少し北にあがった閑静なチューンモン・ビーチでは美しい景観を望むことができます。また、海から昇る朝日が見られ、北部中央に位置する約4キロメートルにわたって続くメナム・ビーチなど、北岸は静かで波も穏やか。タリンガム・ビーチは西海岸のチョンクラム岬の南に位置し、海に沈むサンセットの景観が美しいビーチです。

サムイ島ビーチ

世界中のダイバーたちが目指す島

サムイ島から北へ約60キロメートルの所にあるタオ島は、南北に7キロメートル、東西に3キロメートルの小さい島です。世界中のダイバーの間ではジンベエザメに会えるポイントとして人気があります。島周辺に点在するダイブサイトは潮流が穏やかで、魚影が非常に濃いことが特徴。タオ島から約8キロメートルのピナクルがジンベエザメの出現で有名で、ビギナーからエキスパートまで楽しめるダイバーたちのパラダイスとなっています。アフターダイビングは島内の充実したリゾートやマッサージ・スパでゆったりとできます。

魚影

切り立つ石灰岩の岩壁と手つかずのジャングルからなるクラビ

プーケット島からパンガー湾を挟んですぐ東にあるクラビは、切り立つ石灰岩の岩壁と熱帯のジャングルに抱かれた秘境感の残るビーチリゾートです。その複雑な地形により多くのビーチは陸路から離れ、海からのアクセスのみになります。そのおかげで神秘的な自然と静寂が手つかずのままに残されています。貝の化石や洞窟内の壁画など、地質学的・考古学的に貴重な史料も残されています。また、クラビ南部に位置する大小2つの島からなるランタ島は、島全体が国立公園に指定されています。

センビーティ石灰石のロック

波音だけが響くクラビの美しい海辺

プラナン・ビーチは石灰岩の岩壁、鍾乳洞などと隣接し秘境の雰囲気が漂う美しいビーチです。地元の人々の信仰を集めるプリンセス・ケイブがあり、多くの人がくつろいでいます。またライレイ・イースト・ビーチからプラナン・ビーチに続く道に切り立つ石灰岩の岩壁は、ロッククライミングのスポットとしても有名です。

プラナン・ビーチ

古代の人々の足跡をたどる冒険

ビーチリゾートで知られるクラビですが、地質学的・考古学的に貴重な遺跡が点在していることでも有名です。たとえば豊かな自然が広がる県北部のアオルックには、古代人の描いた壁画や生活道具、貝殻の化石などが発見されているピー・ホアトー洞窟があり、その見学を含んだカヌーツアーが人気です。タイ語で「ピー・ホアトー」は大頭のおばけという意味で、これは洞窟内で大きなしゃれこうべに出会ったという人の噂話からこのように呼ばれるようになりました。また、山の中にあるワット・タムスアはクラビで一番大きく、タイガーケーブとも呼ばれている寺院です。1272段の石段を登ると、「ブッダの足跡」と呼ばれる史跡をみることができ、またそこからはクラビ全体の眺望を楽しむこともできます。

タイガーケーブ寺院

懐が深い大自然を求めて

クラビは山と海に囲まれた自然の宝庫です。海だけではなく内陸部も深い緑に覆われた野性的なスポットが点在しています。『ブルー・プール』は、その名の通り池の水がブルーで、タイ語では『サ・ナム・プット』=『湧き水の池』と呼ばれています。水の透明度が高く、天然の色と思わないほどの美しい青色で自然が作り上げた神秘的な景色です。また、プールの前で手を『パン・パン』と叩くとその反響の効果でプールの底から気泡が沸き上がるスピードが速くなると言われています。

ブルー・プール

マラッカ海峡の中継として交易で栄えた伝統ある港町トラン

プーケット島の南東約140キロメートル、アンダマン海に面した南北約120キロメートルにわたる長大な海岸線と、その沿岸に散らばる石灰岩の岩山や美しい珊瑚礁の島々が印象的なトラン。県土の約3分の2が国立公園に指定され、無垢の自然が残るナチュラルリゾートとして、近年は近隣のプーケットやクラビに続いて欧米などからの個人旅行者も訪れます。20世紀初頭までは国際交易の拠点であり、マレー語で「夜明け」を意味するその地名のとおり、連日外国からの船が暁の港へ到着していたそうです。

アンダマンの海

ジュゴンに出会える海

石灰岩が浸食されてできたユーモラスな形の岩山が散らばっているトランの海。カンタンとシーカオの2つの郡にまたがり約20kmの海岸線が続くチャオマイ国立公園には、パークメン・ビーチ、サン・ビーチ、ヨンリン・ビーチ、そして陸路で行けるチャオマイ洞窟などがあります。また、トランの見どころともいえるムック島、クラダーン島、プリン島、ウェーン島、メン島など、手つかずの自然が美しい島々が海洋公園の管轄下となっています。また、このエリアは野生のジュゴンが生息していることでも知られていて、推定約300頭のジュゴンが今もなお手厚く保護されています。野生のジュゴンは地元の人でもめったにその姿を目にすることはできませんが、チャオマイ国立公園を訪れる人々にとって、そのジュゴン達との出会いは憧れであり、一生のうちに叶えたい夢となっています。

ジュゴン

南国らしい豊かな自然と素朴さ、時に育まれた歴史に触れる

ごつごつした絶壁に囲まれたムック島はトランの海で3番目の大きさで、見どころは大自然が作り上げた素晴らしい魅力を体感できるモラコット洞窟。ムック島西側にある水面からわずかの高さの洞窟の入り口からひとりずつ入り、幅10mに満たない約80mの水路にそって泳ぎ抜け出ると、石灰岩の断崖に囲まれた美しい小さなビーチの入り江に到着。海水の反射する色からタイ語でエメラルドを意味する「モラコット洞窟」(エメラルド洞窟)の名がつきました。

ムック島

浸食された石灰岩が幻想的な造形を見せるパンガー

パンガー県には、海に浮かぶ不思議な形をした石灰岩の岩礁や、生い茂るマングローブ、小さな入江や洞窟といった独特の景観が広がります。プーケット島の北東約50キロメートルのところにあり、大小約160の島々があるパンガー湾は、映画「007」シリーズのロケ地としても有名です。パンガー湾付近にある、洞窟自体がお寺になっている洞窟寺院タム・サワン・クーハーは、100年ほど前に嵐を避けるために洞窟に避難した僧侶たちが仏像を安置したのが始まりといわれるお寺です。中には大きな黄金の仏像が微笑みを湛えて横たわり、独特な雰囲気を醸し出しています。プーケット国際空港から車で北へ約1時間、アンダマン海に面したカオラックは、シミラン諸島やスリン諸島へ向かうダイバーのアクセス拠点。手つかずの自然が残っている国立公園に隣接し、近年は閑静なリゾート地として注目されています。

Ko Tapu ロック

美しい湖と険しい岩峰が織りなす神秘的な景観

カオラックのすぐ背後には、総面積約4000平方キロメートル、6つの国立公園と野生生物保護区からなる大自然が横たわります。その中心をなすのはカオソック国立公園です。カオソック国立公園は生物多様性に富んだ原生林で、世界最古の熱帯雨林のひとつといわれています。カオラックから日帰りツアーでカオソック国立公園と公園内のチャオラン湖を2時間ほど周遊するクルーズツアーもあり「タイの桂林」と呼ばれている100を超える小島が連なる景観を船上から堪能できます。

カオソック国立公園

タイ南部の仏教の聖地といわれるナコーンシータマラート

ナコーンシータマラートは、世界遺産の暫定リストにも登録されている寺院をはじめ、タイ南部仏教の聖地として有名です。バンコクからナコーンシータマラートまでは、飛行機が毎日複数便運航しており、列車でも訪れることができます。年2回開催されるへー・パー・クン・プラ・タート祭りや、ラチャダムヌアン通りを美しいパレードが行進する十月祭は一見の価値があります。串に刺したマンゴスチンが食べられるのはナコーンシータマラートだけで、三輪タクシーに乗って夜景を観賞するツアーなども人気です。

ナコーンシータマラート県

世界遺産登録が進められている寺院

ナコーンシータマラートにはいくつもの観光スポットがあります。そのひとつまた、カオヒンパップパーはクレープが何層にも重なったような美しい形状をしており、地質学的にも珍しい現象です。外国人観光客からは「パンケーキ岩」と呼ばれています。プラ・マハータート・ウォラマハーウィハーン寺院は、黄金の仏舎利塔で知られており、世界遺産登録が進められている寺院です。さらに、演劇部門において国家を代表する芸術家であるスチャート・サップシン氏の住宅が、文化遺産を保存する施設になっています。賞を受賞したこともあるローカルな博物館には、世界中から集めた影絵芝居の人形が所蔵されています。また、影絵芝居を製作する工房にもなっており、美しいハンドメイド製品を購入することができるギフトショップもあります。

プラ・マハータート・ウォラマハーウィハーン寺院
©iStock.com/Tuayai

澄み切った海と美しいビーチを有するチュンポーン

チュンポーン県は、タイ南部地区の北に位置し、タイ湾とミャンマー国境にはさまれた南北に長い県です。美しい自然と、ローカルな町の雰囲気が融合し、静かなビーチ・リゾートを楽しむことができます。 中でも、トゥンウアレーン・ビーチはオールシーズン楽しめるビーチとしてサーファーたちに人気があります。波風が強い日はサーファーたちで賑わい、波 が穏やかな日には白砂のビーチが広がります。観光客向けアトラクションの豊富なトゥンウアレーン・ビーチは、チュンポーン県で最も有名なビーチで、魅力的なダイビングスポットでもあります。

トゥンウアレーン・ビーチ

自然の神秘、ガームヤイ島の仏陀の手

才能ある芸術家でも、自然の芸術家に匹敵する美しさを創造することはできません。ガームヤイ島はまるで自然界における芸術家の作品です。そこには美しく巨大な仏陀の手の平があります。地元の漁民にとってこの島は神聖な場所であり、嵐を避け、漁民の安全を守ってくれると信じています。

ガームヤイ島