2.タイ中央部の知識

王宮、チャイナタウン、シーロム通り、サイアム・スクエアなど、歴史とトレンドが邂逅するタイの首都バンコクを中心に、映画にも使われた有名な橋もあるカンチャナブリー、タイ王室御用達の保養地ホアヒンでの見どころや注目のアクティビティ、国教でもある仏教伝来の街ナコーンパトム、西欧文化の息吹きが今でも残るリゾート地チャアム、タイを代表する世界遺産アユタヤに関する基礎知識を学ぶことができます。

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大都会の賑わいと厳かな仏教文化が息づく「天使の都」バンコク

古今の歴史と仏教文化が見事に調和したタイ王国の首都バンコクは、タイ語でクルンテープといい、「天使の都」という意味をもちます。1782年、ラマ1世によってこの地へ遷都されて以来、タイの政治・経済・教育・文化の中心であり続け、近年は「東南アジアのハブ」と称される先進的な国際都市へと成長を遂げています。しかしバンコクの魅力は、そのようななかにあっても、そこかしこに人々の暮らしの息づかいを感じられるところにあります。

ワット・プラ・ケオ

バンコク市内、特に王宮周辺には仏教寺院の壮大な建築物の数々が建ち並びます。1782年ラマ1世がチャクリー王朝を開いた時の護国寺とされ、エメラルド寺院の通称で知られるワット・プラ・ケオは、タイ国で最高の地位と格式を誇り、僧侶がいない唯一の寺院です。ほかにも巨大な涅槃像に加えタイマッサージの総本山としても有名なワット・ポー、三島由紀夫の小説「暁の寺」に描かれ、チャオプラヤーの川辺に端整な面持ちで佇むワット・アルン等があり、その規模、細部にまで凝らされた意匠の芸術性、由緒ある歴史とどこをとっても素晴らしいものばかりです。ここ「天使の都」バンコクでは、タイの人々の仏教の教えに対する思いを感じ取ることができます。

寺院と共に歩んできた首都バンコクの有史

ラマ1世がチャクリー王朝を開く前、1752年に建立されたと伝えられる寺院、ワット・イントラウィハーン。当初は、ワット・ライピリックと呼ばれていましたが、後にトンブリ王(1767~1782年)がラオスからインタウォン王子を人質として周辺に住まわせ、その王子が寺院の修復を施したことから現在の名がついたとされています。

ワット・スタット

ワット・スタットは、19世紀の初め、ラマ2世の時代に建てられたバンコクで最も大きい寺院のひとつです。スコータイから運ばれてきた高さ8メートルの仏像プラ・シーサカヤムニーは高さ6メートルの台座の上に安置されています。タイ最大の青銅の仏堂であり、もっとも美しい仏像とされています。

チャイナタウンのヤワラー通りの終わりにある寺院ワット・トライミットは黄金仏寺院とも呼ばれ、約700年前に造られたといわれる世界最大の金の仏像があります。全重量5.5トンの金で鋳造されているこの座像は、以前は漆喰で覆われていましたが、1953年、安置されていた廃寺ワット・プラヤーグライの取り壊しにともなう工事の最中に落下して漆喰が割れ、中から黄金の仏像が現れたといわれています。

ワット・ベンチャマボピット(大理石寺院)

シー・アユタヤ通りにあるワット・ベンチャマボピット(大理石寺院)は、ラマ5世の時代に建てられた寺院です。クラシックな外観が美しく、ステンドグラスの窓やイタリア ガララ産の大理石などにヨーロッパの影響が見受けられます。青銅の仏像が並ぶ外回廊は壮観で、世界でも最も素晴らしい寺院のひとつと評されており、毎年多くの人々が訪れます。

ラマ5世が、迎賓館として使用するために1907年に建設を命じたのがアナンタ・サマコム宮殿です。1915年の完成以来、迎賓館として、また国会議事堂として、タイの歴史を見守ってきました。建物の特徴でもある中央の大きなドームのほかに6つのドームがあり、それぞれ内側に美しいフレスコ画が描かれています。イタリアの画家ガリレオ・ギニとリコリの作で、ラマ1世から6世までの偉業をテーマにしたストーリー性のある作品は感動的です。

歴史とトレンドが邂逅するバンコク注目エリア

モダンな高層ビル群の道すがら、小さな祠に手を合わせる人々の姿が印象的なバンコク。古今の歴史と最新トレンドが入り交じる注目エリアを5つ紹介します。

【1】王宮周辺

王宮周辺

王宮周辺は、チャオプラヤー川と運河に囲まれたラッタナコーシン島(コ・ラッタナコーシン)と呼ばれる旧市街で、バンコク発祥の地です。荘厳かつ華麗な王宮をはじめ、街のいたるところに由緒ある仏教寺院の黄金に輝く伽藍を見ることができます。国立博物館、大学、官庁、そして歴史的建造物などが集中していながらも、表通りから一歩入れば昔ながらの商店や屋台、民家が軒を連ねます。

【2】チャイナタウン(BTS)

チャイナタウン

ラッタナコーシン島と呼ばれる旧市街の南東、サンペン通り、チャルーンクルン通り、ヤワラート通りを中心に、まさに下町といった賑わいを見せるバンコクの中華街。バンコク誕生当初から中国系住民が代々暮らすこの街は、昼夜を問わない喧騒とノスタルジックな風情にあふれています。

【3】シーロム通り周辺

シーロム通り周辺

チャイナタウンのさらに南東、シーロム通り周辺は、シーロム通り、スラウォン通り、サトーン通り、シープラヤー通りを中心とするバンコクのビジネス街。大小の企業がオフィスを構え、平日はサラリーマンやOLの姿が目立ちますが、もともとは欧米人の居留区としてつくられた歴史がある地域です。

【4】サイアム・ラーチャダムリ周辺

サイアム・ラーチャダムリ周辺

旧市街ラッタナコーシン島の東方約5キロメートル、サイアム・スクエアからラーチャダムリ通り周辺にかけては、小さなお土産から最新の高級ブランド品まであらゆるものが揃うバンコク最大のトレンディなショッピングエリア。老舗百貨店、オリジナル雑貨店、タイ発のデザイナーズブランドのお店などが混在し、ファッションに敏感な若者たちや観光客などで一年中あふれています。

【5】スクンビット周辺

スクンビット周辺

閑静な高級住宅街としてバンコクの東に発展したスクンビット。近年ではカジュアルなカフェレストランやスイーツのお店、ブティック、雑貨屋なども続々とオープンしています。スクンビット通りのソイ21、サイアム・ソサエティの敷地内にあるカムティエン夫人の家は、19世紀中頃に建てられた高床式の住居をチェンマイから移築したもので、現在は当時のタイ北部のランナー様式のチーク材を用いた民家を再現した博物館になっています。

悠久の大自然と遺跡群に出合う街、カンチャナブリー

プラサート・ムアン・シン歴史公園

総面積19,485㎢で、タイで3番目に大きいカンチャナブリー県。エラワン国立公園やサイヨーク国立公園などを擁し、山と渓谷美あふれる風景明媚な自然の宝庫として知られています。なかでも有名なのがクウェー・ヤイ川に架かる全長250メートルのクウェー川鉄橋。日本軍が敷設した泰緬鉄道が通る橋で、映画「戦場に架ける橋」の舞台になったことでもよく知られています。
市内から南西へ約35キロメートルのところにあるのがバーンカオ国立博物館では、泰面鉄道建設中にタイで初めて発見されたほぼ完全な人骨や石器、装飾品など先史時代の暮らしを伝える品々が展示されています。また、北西へ約7キロメートルのところには、タイ語で「獅子の都」という意味の名前が付いたプラサート・ムアン・シン歴史公園があり、12~13世紀頃のものと思われるクメール遺跡群を見学することができます。

エラワン滝

市内から北西へ約60キロメートルのところに位置するのがサイヨーク国立公園で、園内にあるサイヨーク・ノイ滝は、落差はないものの幅が広く壮大な眺めを見せています。水量が最も豊かな7月から9月頃には、滝つぼに飛び込んで水遊びを楽しむ子どもたちや、近くの縁台で涼しげに自然を満喫する人たちで賑わいます。市内から北へ約65キロメートルのところにあるエラワン滝は、「タイで一番美しい滝」といわれる全長1500メートルの大規模なもの。木陰で涼みながら清流を泳ぐ魚を見たり、7段に分れた最上段の滝つぼで水浴びすることもできます。付近には鍾乳石が連なる洞窟も多く、自然を満喫することができます。
シーナカリン国立公園は、ダム湖を中心に温泉や滝が点在する国立公園で、1942年に日本軍が掘り当てたというヒンダット温泉は、地元の人や欧米からの観光客で賑わい、温泉の横を流れる小川で水遊びを楽しむ人の姿も見られます。国立公園事務所本部付近のフアイメーカミン滝は、近くのカラ山から湧き出た源流が石灰質の7つの傾斜面を流れ落ち、タイ最大のダム湖と云われるシーナカリン・ダムへと注ぎます。

気品漂うロイヤルリゾート地ホアヒンで休日のひとときを

ホアヒンビーチ

バンコクの南西約200キロメートル、タイ湾を挟んでパタヤの対岸に位置するプラチュアッブキリカン県のホアヒンは、王室の保養地として古くから発展した優雅な気品漂うリゾート地です。

マルカッタイヤワン宮殿

南北約5キロメートルにわたって美しい白浜が続くホアヒン・ビーチ。なかでもひときわ目を引くのがビーチに面して建つマルカッタイヤワン宮殿です。ロイヤル・プロジェクトの一つで、ヨーロッパとタイの建築様式をミックスさせた高床式の宮殿で、全体がチーク材で作られています。

ホアヒン駅

1911年にバンコクから当時英国の植民地だったマレーシアへと続く鉄道が開通し、この地へ欧米人が保養に訪れるようになったのがリゾートとしての歴史の始まりです。その後、ビーチ沿いに王室の別荘が次々と建てられ、現在のような静かで格調高い雰囲気がつくられていきました。またタイで最も美しい鉄道駅と言われるホアヒン駅のプラットフォームにも、かつて王室が利用した専用待合室が残され、そのこぢんまりとしながらも品の良いたたずまいがロイヤルリゾートとしての歴史を物語ります。

カオ・サームローイ・ヨード海洋国立公園

ホアヒン・ビーチで名物になっているのが海辺での乗馬です。いつもより高い視点で、白浜をさっそうと駆けていくのは爽快な体験です。またホアヒンの南に位置し、松林の中を心地よい風が吹きわたる「庭園」を意味するスアンソン・ビーチや「大いなる幸せ」を意味するホヒアン近郊のチャオサムラン・ビーチなどは地元の人々にも人気のビーチです。一方、内陸部には手つかずの大自然が広がる山々が連なっており、県南部のカオ・サームローイ・ヨード海洋国立公園では、ムラサキサギやセイケイ、ミナミクイナなど東南アジアならではの珍しい鳥類の観察はもちろん、トレッキングや渓流での川下りといったダイナミックな自然を存分に満喫できるアクティビティが楽しめます。

お釈迦様の教えがもたらされた仏教伝来の街、ナコーンパトム

プラ・パトム・チェディ

全高120.45メートル、世界一の高さを誇る黄金の仏塔プラ・パトム・チェディがシンボルとしてそびえるナコーンパトムはバンコクから西へ55キロメートルのところにあります。インドシナ半島の中で、最初にインドからの僧によってお釈迦様の教えがもたらされた仏教伝来の街です。 プラ・パトム・チェディに現存する塔は17年間の修復期間を経て1870年に完成し、全国から巡礼者が訪れる仏教の聖地となっています。仏塔内には仏舎利が納められ、仏塔の南側には県内で発掘されたモーン族最初の国家・ドヴァーラヴァディーに関する出土品を展示する国立博物館もあります。

サナーム・チャンドラー宮殿

プラ・パトム・チェディから西へ2キロメートルのところにあるのが、総面積約1.4平方キロメートルもの広大なサナーム・チャンドラー宮殿。ラマ6世が皇太子時代の1907年にプラ・パトム・チェディを巡礼に訪れた際、住居兼別荘として建てられたものです。緑あふれる庭の周りには、住居だった西洋建築のピマーンパトム宮殿をはじめ、劇場を兼ねた集会所として用いられたタイ様式の建物サマッキー・ムックマート宮殿など、複数の建物が廊下で連なる美しい宮殿として知られています。
お釈迦様が入滅から数えた暦、仏歴2500年(1957年)祭を記念して建設された公園、プッタモントン(竣工1976年)は、約40haの広大な敷地に高さ15.87メートルの遊行像をはじめ、世界の仏教関係者が会合や宿泊ができるように仏教関連施設が造られています。万仏祭や仏誕祭などには、儀式に参加するため各地から大勢の市民が集まり、参加者が手に持ったろうそくの灯が輝く神秘的な雰囲気になります。

西欧文化が色濃く残る離宮の数々、チャアム

カオ・ルアン洞窟
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バンコクの南西約170キロメートル、ペッチャブリー県のチャアムは隣接するホアヒンとともに、優雅な雰囲気が漂うリゾート地です。
もともとは静かな浜辺の漁村でしたが、王室の保養地であるホアヒンにつづいて別荘がつくられるようになり、モダンなビーチ・リゾートや高級ホテルなどが集まる現在の街並みとなりました。
チャアム周辺はバンコク王朝歴代王の離宮が建てられた場所としても有名です。チャアムの北へ約35キロメートル、カオワン丘の上に建つプラ・ナコーンキリは、ラマ4世の離宮でヨーロッパと中国の様式を折衷したネオ・クラシックスタイル。一方、プララーム・ラーチャニウェートは、ラマ5世の命を受けたドイツ人建築家による、バロックとアールヌーヴォースタイルを取り入れた設計。
そして、チャアムの南へ約12キロメートルの海岸沿いにあるマルッカタイヤワン宮殿はラマ6世の離宮で、イタリア人により設計されたヨーロッパとタイの様式をミックスさせたチーク造りの建築です。いずれも西欧文化の影響を受けた19世紀から20世紀初頭にかけて建設され、歴代王の当時の暮らしぶりを垣間見ることができます。
なかでも、ロイヤルケーブという意味のカオ・ルアン洞窟は、ナンクラオ王とモンクット王に捧げるためにチュラロンコーン大王が作らせた仏像が奉られている県内で最も重要な洞窟です。モンクット王がここの静けさを好み、頻繁に瞑想に訪れ多くの仏像を残しました。洞窟の上部の岩の裂け目から漏れ射す明かりが仏像を荘厳に照らします。

王朝の往時を偲ばせる壮大な遺跡群、アユタヤ

ワット・マハタート

1351年にウートン王によって建都されてから、1767年にビルマ軍の攻撃で破壊されるまでの417年間、アユタヤ王朝の都としてタイの中心であり続けた都市です。かつて王室儀礼が執り行われ、歴代3人の王が眠っている王宮寺院のワット・プラ・シーサンペット、初代王ウートンの菩提寺ワット・プラ・ラーム、長い年月ののち木の根で覆われてしまった仏像の頭が残るワット・マハタート、凄まじい王位継承争いで亡くなったふたりの兄のために8代王ボロムラーチャー2世が建立したワット・ラーチャブラナなど、「コ・ムアン」と呼ばれる島状の中心部に広がる歴史公園には、アユタヤ王朝の繁栄ぶりを偲ばせる多くの遺跡があります。
博物館でじっくり歴史と向き合うなら、歴代王の宮殿でその建築群が美しいチャンタラカセーム国立博物館、アユタヤ時代の美術品や遺跡から出土した宝物を展示するチャオ・サーム・プラヤー国立博物館などがあります。アユタヤ島の南東にある鮮やかな壁画と彫刻が見事なワット・スワン・ダララームも見どころのひとつです。アユタヤ歴史研究センターは、日タイ修好100周年を記念して日本政府の無償資金協力で1990年に設立され、模型やビデオを使ってアユタヤの歴史やタイの文化が分かりやすく展示されています。

ワット・ヤイチャイモンコン

現在、大きく迂回するチャオプラヤー川の西側に、日本人町跡が重要史跡として保存され、隣接する資料館には徳川時代に日本から送られた親書などが展示されています。一方、アユタヤ島の外緑の北東方面には、アユタヤ王朝以前の建立とされるワット・マヘーヨン、ワット・クディ・ダーオといった遺跡があります。ワット・ヤイチャイモンコンは、1357年アユタヤを建都した初代ウートン王がセイロン(現スリランカ)に留学中の修行僧たちの瞑想のために建てた寺院で、別名を「ワット・プラ・チャオプラヤータイ」といいます。また、遠くからでもひときわ目立つ高さ72メートルの仏塔は、1592年に19代ナレスアン王が象にまたがり一騎打ちでビルマ王子を破り、ビルマ軍との戦いに勝利した記念の塔です。

アユタヤの中心地からチャオプラヤー川を南へ約17キロメートルの場所に位置するバンパイン宮殿は、アユタヤ王朝27代王プラサート・トーン王が築いた宮殿で、後にバンコク王朝のラマ4世・5世が夏を過ごす離宮として修復したものです。川を挟んだ反対側にあるワット・ニウェート・タンマプラワットは、本堂の尖塔や装飾、ステンドグラスなどがキリスト教会を思わせるようなゴシック様式でつくられています。さらに南へ18キロメートルほど行くと、シリキット王妃の援助により作られたタイ4大地方の伝統家屋や民芸品・生活用品などを展示するバンサイ民芸文化村があります。

アユタヤの中心地から南へ約11キロメートル、かつて関所があったカノーンルアンでは、ゴーンコーン市場が土日のみ開かれます。売るほうも買うほうもしゃがんで(ゴーンコーン)品物を選ぶという昔ながらのマーケットとが再現されています。北西へ約50キロメートル、パックハイ郡のラードチャドー市場は、趣のある木造長屋に雑貨屋、惣菜屋、食べ物屋などの商店が軒を連ね、古き良きタイの風情を感じることができると評判です。また、パームシュガーで作られたひも状の柔らかな飴を生地で包んで食べるアユタヤの名物スイーツ「ローティ・サーイマイ」も人気です。

まだまだある訪れてみたいタイ中央部のおすすめスポット

タラードナーム・アンパワー
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タイ中央部には、時間をつくって訪れてみたいスポットがたくさんあります。タイで人気の水上マーケット、タラードナーム・アンパワーはそのひとつです。バンコクから車で約1時間半とアクセスがよく、古い伝統家屋や長屋が残り、地元住民も昔ながらの水上生活を続けていることから、古き良き時代のタイを求めて、近年ではバンコク在住のタイ人、いわゆる都会の若者といわれる層から人気を集めています。
チャチューンサオ県にあるワット・ソートーンは、バンパコン川岸にあり、どんな願いもかなう黄金の仏像が有名な、タイの伝統様式とモダンさを融合した寺院です。アユタヤ王朝末期の1764年に建立された歴史のある寺院で、かつて「ワット・ホン」と称されていました。
ノンタブリー県にあるクレット島は、アユタヤ王朝のターイサ王(在位1708-1832)時代、周辺を流れるチャオプラヤー川の一角を掘削工事した際に誕生した町でした。その後、川の流れによって次第に陸から離れて現在のような中州、川のなかの「島」の状態になりました。アユタヤ王朝末期からバンコク王朝初期にかけてモン族が移り住むようになり、現在のワット・パラマイ・イカーやワット・パイロームなどアユタヤ様式の寺院などを建て、先祖代々から伝わる陶器やお菓子づくりで生計を立てています。

ラーチャブリー

タイ国政府観光庁がプロモーションを行う「12の秘宝都市」の一つであり、アルパカ牧場があることでも知られるラーチャブリーは、バンコク近郊でアートとともに共存している街です。週末になるとカフェ&アートギャラリーを備えるメークロン川沿いの陶磁器工房は、国内外を問わず多くの観光客で賑わいます。
サムットプラカーン県にあるムアンボーラーン(古代都市公園)は、タイの国土をかたどった野外博物館です。タイ国内の寺院や王宮をミニチュアにしたテーマパークです。アユタヤやスコータイの遺跡が実物と同じ配置で展示されており、まるでガリバーのような巨人になった気分を味わえます。
サンクラブリーにあるスリー・パゴダ・パスは、アユタヤ時代にビルマ軍が侵攻した証を残すために建てられました。ビルマ軍に立ち向かうナレスアン王、ラマ1世などの歴史的英雄もこの峠に足跡を残しています。第二次世界大戦の際は、日本軍が英領インドへ侵攻するためにこの峠を越え、のちに泰緬鉄道を敷設しています。